東南アジアへの海外不動産投資が人気な理由 知っておきたい注意点

東南アジアへの海外不動産投資が人気な理由 知っておきたい注意点

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海外不動産投資において東南アジアは人気のある地域です。
東南アジアは経済が大きく発展しているにもかかわらず、お手頃な価格で不動産が買えるので投資家たちから注目されています。

海外不動産投資を始めたいと思っても、本当に儲かるのか不安で躊躇してしまう人がいるかもしれません。
この記事では、東南アジアへの海外不動産投資がどうしてプロの投資家たちに人気なのか、各国の不動産事情も含めて徹底解説していきます。

投資をする際に知っておきたいリスクについても掲載しているのでご覧ください。

こざかな生徒
こざかな生徒

海外不動産投資は初めてなので色々教えてください

最初に東南アジアへの海外不動産投資がなぜ人気なのか説明していきますね

クジラ先生
クジラ先生

東南アジアへの海外不動産投資が人気な理由とは? 

世界中にある海外不動産投資先の中で、なぜ東南アジアが注目されているのでしょうか。
日本の不動産投資家たちに東南アジアが選ばれる人気の理由を紹介します。

日本の不動産に魅力が無い 

一つ目の理由は日本の不動産投資に魅力が無くなってきていることです。

世界の人口は増加傾向にありますが、日本の人口は減少し続けています。
国連の調査では世界人口は今後30年以内に90億人を突破すると言われている一方、日本は出生率の低下に歯止めがかからない状態です。

日本はこの先、人口が減っていくことによって労働人口が少なくなり、経済成長が停滞し、不動産需要が頭打ちになると懸念されています。
不動産投資家にとって日本は将来性のない投資先になりつつあるのです。

一方、東南アジアに目を向けてみると、人口増加率が1.5%を超えている国が多くなっています。
例えば、フィリピンは人口増加率が1.53%ですし、カンボジアは1.5%です。
日本の人口増加率0.12%と比べると、いかに東南アジアの人口が増えているかが分かります。

人口増加は労働力の増加であり、経済も成長して不動産需要が増えていきます。
実際に東南アジア各国の経済成長率は非常に高く、注目に値します。
2020年の世界銀行の統計から東南アジア各国の国内総生産成長率を見てみましょう。

国名国内総生産成長率
カンボジア6.80%
ミャンマー6.70%
ベトナム6.50%
フィリピン6.10%
ラオス5.80%
インドネシア5.10%
マレーシア4.50%
タイ2.70%

日本のGDP成長率1.1%と比べると、東南アジアの成長率がいかに高いかが分かります。
東南アジアは経済力を付けつつ、インフラや医療システムの整備を急速に進めています。

現在の東南アジアは、日本だけでなく世界の不動産投資家たちが将来性に目を付けて資本投入している人気のエリアです。

利回りが良い

利回りが良いことも東南アジアへの海外不動産投資が人気の理由です。
日本の表面利回りは2.66%ですが、東南アジアはどうでしょうか。
東南アジア各国の表面利回りの数値をGlobal Property Guideのデータから確認してみましょう。

国名表面利回り
タイ5.13%
マレーシア3.72%
ベトナム4.33%
フィリピン6.13%
カンボジア5.33%

日本の表面利回りに比べて2倍以上高い国がいくつもあり、東南アジアの利回りがいかに良いかが見て取れます。

東南アジアへの不動産投資利回り

利回りの良さを牽引しているのが各国の不動産価格の安さです。
日本と各国の平均不動産価格を、Cost of a city centre flat around the worldの調査データを基に比べてみました。

国名平均不動産価格
日本50万ドル
タイ22万ドル
マレーシア12万ドル
ベトナム13万ドル
フィリピン12万ドル

東南アジアでは日本の平均不動産価格の半額以下か、4分の1程度の価格で物件を購入できます。
不動産価格が安いことが利回りを良くする一つの要因となっています。

東南アジアの利回りが良い別の要因は、キャピタルゲインが大きいことです。
キャピタルゲインとは、完成前の不動産を安く買い、完成後に高く売る利益のことです。
日本の不動産投資は主に家賃収入というインカムゲインが大半を占めますが、東南アジアへの海外不動産投資の場合はキャピタルゲインがメインとなります。

キャピタルゲインは経済成長と比例して上がっていくため、経済成長著しい東南アジアは投資先として魅力があるのです。
ちょうど高度経済成長期にあった日本の不動産バブルのような状態です。

東南アジア人気8カ国の不動産投資事情を徹底分析 

東南アジアの中でも特に人気がある8カ国の不動産投資事情を徹底分析していきます。
 

フィリピン 

フィリピンは順調に経済成長を続けているため、一時期よりも不動産相場が高くなっています。
それでも日本に比べるとまだまだ不動産価格が安く、高利回りが期待できます。

フィリピンは外国人投資家が土地を購入することができないので、投資先はコンドミニアムとなります。
数百万円の投資額でコンドミニアムを購入することができます。
しかし、外国人投資家は建物全体の4割までしか所有できないことを覚えておいてください。

フィリピンへの不動産投資は税金の出費が多くなります。
主に3つの税金がかかってきます。

  • 付加価値税
  • 固定資産税
  • 所得税

付加価値税は、日本の消費税のような仕組みで不動産購入のときに税率12%が加算されます。
固定資産税は地域によって異なりますが、1%から2%が必要です。

賃貸運営をする場合に所得税が発生します。
日本人居住者や日本人非居住者は、最大32%の税金が課されてしまいます。
しかし、半年未満の日本人非居住者の場合、25%の税金となります。
それでもフィリピンは日本よりも表面利回りが高いです。

iMoney Philippinesの統計から各都市の表面利回りをチェックしてみます。

都市名表面利回り
マカティ9%
ケソンシティ8%
セブ7%
ダバオ9%

東京の表面利回り4%と比較するとフィリピンの利回りが良いことが分かるでしょう。
経済活動が活発なマカティや、フィリピンで3番目に大きな街であるダバオが特に利回りが良く、投資先として人気です。
ダバオは不動産価格がマカティよりも安いため、高い賃貸利回りを期待できます。

カンボジア

カンボジアでは首都プノンペンを中心に不動産投資市場が活発です。
中国人投資家がプノンペンへ大量の資本投下を行っており、カンボジア全体の経済が急速に成長しています。
結果として不動産売買が盛んに行われ、日本人投資家に人気の国となっています。

カンボジアが日本人投資家に特に人気がある理由は何でしょうか。
一つ目の理由は、高利回りであることです。
リーマンショックの後にカンボジアの土地価格が暴落し、現在は徐々に回復してきていますが以前の7,8割程度にしか上がっていません。

周りの東南アジアと比べても土地の価格が安くなっています
不動産取得にかかる費用が安くなるので高利回りを確保しやすいのです。

別の人気の理由は、アメリカドルで決済できることです。
カンボジアでは実質アメリカドルで売買されているため、不動産購入のときにドルでの購入が可能です。

さらに賃料や不動産売却時の利益もアメリカドルで受け取ることができ、日本へそのまま送金できます。
東南アジアのローカル通貨は為替が不安定ですが、アメリカドルなら通貨変動を心配しなくてすみます。

カンボジアは日本人非居住者であっても地元銀行へ口座を開設できます。
ほとんどの他の東南アジアの国では非居住者が口座開設をすることができません。
大手銀行には日本人の職員がいるので、日本語で開設手続きができることもカンボジアのメリットです。

不動産収入を地元銀行へ定期預金すると金利が4%つくこともあるのでお得に資産管理ができます。

インドネシア

インドネシアは外国人が不動産を所有しづらい国です。
通常、日本人投資家は不動産を自分名義で所有するのではなく、借り地で不動産運営をしていく形になります。
借り地を購入して賃料収入を得たり、借り地へアパートを建設してキャピタルゲインを得たりするのが主な不動産投資の方法です。

不動産購入の際の通貨は、現地通貨のルピアです。
決して不動産投資が簡単な国ではありませんが、利回りが高いことは魅力です。
リゾート地のバリ島でコンドミニアムを運営するなら、表面利回りが12%を超えることがあります。
ジャカルタでは実質利回りが5%前後です。

借地期間契約を20年や25年と長期で締結できるため、一回不動産を取得すると高利回りで長期間運営していけます。
着実に経済成長している国ですから、取得した不動産価格が上がっていくタイミングを見ながら数年周期で転売していくこともできるでしょう。

世界的なリゾート地であるバリ島は日本人投資家だけでなく、アジアや欧米の投資家たちからも注目されています。
取得が難しい借り地を粘り強く交渉して契約し、数年後に外国人投資家へ転売して利益を出している投資家も多くいます。

インドネシアは外国人投資家にとって難易度が高い、不動産の流動性が低いマーケットです。
一見メリットが少なそうな国ですが、マーケットの流動性が低い分、破格の物件に出会えます。

持ち主が賃料を払えないことや何らかの理由でまとまった現金が必要になったことが原因で急に売り出される物件です。
相場を無視した格安の価格が付けられるので、お得に優良物件を購入できます。
競合する投資家が少ない市場ゆえのメリットです。

ミャンマー 

ミャンマーは2018年から外国人でもコンドミニアムの購入ができるようになりました。
しかし、外国人が取得できるのはコンドミニアムの4割までで、土地の購入はまだできません。
インフラ整備が進んでいないミャンマーは、外国人投資家の取引きが活発ではありませんが、最近は徐々に中国からの資本が入ってきています。
外資系の駐在員の数も増えてきており、これから急成長する可能性を秘めている国です。

今投資するならコンドミニアムではなく、サービスアパートがおすすめです。
各国の駐在員が選ぶ人気の住居は、コンドミニアムよりホテルのような手厚いサービスが受けられるサービスアパートです。
サービスアパートは借主が法人なので確実に賃料を払ってくれますし、1年分まとめて賃料が支払われます。
一度に1年分のインカムゲインが手に入るので、賃料の取りっぱぐれリスクがない安心感があります。
サービスアパートは運営難易度が高いものの、軌道に乗れば表面利回り12%前後は狙える魅力ある物件です。

タイ

続いて紹介するのは、日系企業が多く進出しているタイです。
タイは世界でも在留邦人が多い国のトップランキングに入るほどです。
外務省の平成30年海外在留邦人数調査統計を参照します。

国名在留邦人数
米国446,925人
中国120,076人
オーストラリア98,436人
タイ75,647人
カナダ73,571人

タイは東南アジアの中では在留邦人数が一番多く、7万人以上が暮らしています。
特にバンコクには日本人が多く暮らしており、日本人コミュニティもあるので日本人が不動産情報を集めやすくなっています。
日本人が運営している不動産業者もあり、キャピタルゲインやインカムゲイン用の物件情報を教えてもらえます。

不動産価格が安定して上昇しているので、今購入した不動産を数年後に売却すればしっかり利益を出していけます。

バンコクは日本人投資家がマンションや戸建ての賃貸運営など、海外不動産投資がしやすい街です。

マレーシア 

マレーシアは親日国なので、日本人の海外不動産投資先として人気です。
投資だけでなく、移住先としても人気があります。
2018年日本人のロングステイ希望国ランキングの第1位はマレーシアで、13年連続マレーシアがトップです。
ロングステイ目的で不動産を購入する日本人をターゲットにした不動産需要がとても高い国です。
投資目的でマレーシアに不動産を購入しておき、老後は所有している不動産に住むことを計画する日本人投資家も多くいます。

毎年GDPが4%から5%ずつ成長しており、政治も安定しているので投資リスクが少ないのも魅力です。
マレーシアは外国人であっても土地や物件を購入することができます。
不動産購入の際にローンを組むことができますから、自己資金が少なくてもスタートできるメリットやレバレッジを大きくした投資ができる利点があります。

マレーシアへ不動産投資するときは首都クアラルンプールがおすすめです。
これまではシンガポールとの国境沿いで、都市開発が盛んな街ジョホールバルが不動産投資のおすすめエリアでした。
しかし、現在は住宅の供給過多のため利回りがよくありません。

今投資するなら、インフラ整備が進むクアラルンプールの方が利回りは良く、キャピタルゲインを狙えます。
クアラルンプールの一部の地域では、コンドミニアムの数が増えすぎて売却価格の価格が急落しています。
優良物件を安い価格で買うことができるので自己資金が少ない人にはおすすめのエリアです。

東南アジアの不動産投資で人気国

その他の3ヶ国を紹介

シンガポールは政治的に安定しているため落ち着いて不動産投資をしていけます。
国土が狭いので不動産市場はそこまで大きくはありません。
持ち家率が非常に高く、インカムゲインは期待できない市場です。
日本人投資家の多くは高層マンションの一室を購入し、物件価格が上がるのを待って売却しています。
最近は中古住宅の売買が盛んになってきているので、中古コンドミニアムを安く買って高く売る投資家も増えてきています。

ベトナムは2015年から外国人でも不動産を購入して所有できるようになりました。
2018年のGDP成長率が前年比7%を超えるなど、急速な経済成長を遂げている国です。
これから住宅を購入する20歳代が人口構成比の中で一番多いので、不動産投資の将来性が高い国と言えます。
ベトナムは首都ハノイとホーチミンが不動産投資家たちに人気です。
日系企業をはじめとして外資系企業が多く進出しており、日本人や外国人の居住者がたくさんいるからです。

ハノイやホーチミンを中心としてベトナムの経済活動は行われています。
ベトナムへ投資する際に気をつけるべきなのは海外送金です。
東南アジアの他の国よりも通貨の海外持ち出しがしにくく、海外送金の方法が複雑になっています。

ラオスは東南アジアでもトップクラスの経済成長率を見せている国です。
製造業が盛んなタイとベトナムのちょうど間に位置しており、物流の要として経済発展しています。
不動産投資が盛んなのは首都ビエンチャンです。
ビエンチャンには外資系企業が続々と進出していてラオスに大きな雇用を創出しています。
各地から労働者たちが首都に集まり、住宅の需要が急増しているのです。

こざかな生徒
こざかな生徒

確かに東南アジアへの海外不動産投資は魅力的ですが、どんなリスクがあるのか心配です

では、次に東南アジアへの海外不動産投資する際のリスクについて教えますよ

クジラ先生
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知っておきたい東南アジアへの海外不動産投資リスク 

東南アジアへの海外不動産投資をする場合、下記の6つのリスクを覚えておいてください。

  • 海外銀行の借入金利が高い
  • 為替の変動リスク
  • 物件情報が把握しにくい
  • 開発計画の変更
  • 住宅のクオリティが低い
  • 詐欺 

それぞれのリスクについて説明していきます。

海外銀行の借入金利が高い

海外不動産投資をするにあたって、投資先の国に銀行口座を作らなければいけないことがあります。
銀行口座を外国人が作ることが難しい国もあれば、口座は作れるものの借入をするのが難しい国もあるので気をつけてください。

いずれにしても、東南アジアで借入をしようとすると金利が高いです。
国によって異なりますが、年利5%から10%の金利になります。
日本の0.5%前後の低金利に見慣れているとかなり高く感じます。

対策として、ローンを当てにせず、自己資金で投資をしていくことができるでしょう。

為替の変動リスク

為替の変動リスクも注意しなければいけないポイントです。
カンボジアのようにアメリカドルで取引ができれば問題ありませんが、東南アジアのほとんどの国は現地通貨でしか取引ができません

東南アジアの通貨価値は変動が激しく、為替が大きく動くため、損するリスクが高くなっています。
たった一日で為替が何ドルも動くことがあるため、ときには数百万円の損失が出ることもあるのです。

投資をするときには、前もって為替相場の動向を確認しておくようにしてください。

開発計画の変更

キャピタルゲインを期待して投資をした後、開発計画の変更があって工事が中止になることがあります。
東南アジアは建設業者と雇われている従業員との間に、しばしば賃金の問題が発生します。
賃金が低すぎることや契約通りに給料が支払われないことが原因でストライキが起きます。
ストライキが長引くと工事計画自体が急に中止になります。
着工前や着工中の不動産を購入したときには、十分注意するようにしてください。

購入の前に、信頼できる建設業者が施工をするのかどうかを調査する必要があります。

物件情報が把握しにくい

日本に比べ東南アジアへの海外不動産投資は物件情報が把握しにくいです。
投資先の国に行って物件を自分の目で見たり自分で管理したりすることが難しいので、現地の不動産業者へ依頼しなければなりません。

地元の不動産業者とのやりとりは電話かメールになります。
英語か投資先の語学に精通していなければ、細かな情報のやりとりをすることができません。
言語の問題がない人は、現地業者との連絡方法や連絡周期をきちんと取り決めておいてください。
もし言語に自信がないなら、地元の日本人が経営する不動産会社を利用すると良いでしょう。

住宅のクオリティが低い

東南アジアの住宅クオリティが低いことも想定すべきリスクです。
新興国ゆえに建設の法整備や建築技術がまだ確立されていません
先進国に比べると耐震性能や耐火性能が低いため、当初想定していた稼働年数よりも早く劣化が始まることがあります。

日本の建物以上に傷みが早く、メンテナンス費用がかさむことが多いです。
最悪のケースでは、欠陥住宅として倒壊するケースもあるので気をつけなければなりません。
対策として、施工する建設会社の実績や工法を事前にチェックしてください。

詐欺

東南アジアへの海外不動産投資では詐欺に気をつける必要もあります。
海外不動産投資は投資会社に仲介してもらって買い付けを行っていきます。
しかし、初心者投資家は現地国の言語を話せなかったり地元の法事情に疎かったりします。
悪質な投資会社は、こうした初心者投資家の弱点を利用して詐欺を行うのです。

必ず地価が上昇するから安いうちに買ったら良いですよ、と言ってお金を受け取り、運用をせずにそのままいなくなってしまう詐欺事件が時々あります。
海外不動産投資の初心者向けセミナーで、高利回りや将来性の高さを強調し、その場で怪しげな物件を購入させる悪質業者もいます。

東南アジアへの不動産投資リスク

東南アジアへの海外不動産投資をする場合、必ず信頼できる不動産投資仲介会社を利用するようにしてください。

こざかな生徒
こざかな生徒

東南アジアへの海外不動産投資をする場合、いくらくらい資金を用意しておいたら良いのでしょうか

自己資金をどれくらい準備すべきか説明していきますね

クジラ先生
クジラ先生

東南アジアへ海外不動産投資するための資金はいくら準備すべき? 

東南アジアへの海外不動産投資をするためには、いくら資金を準備しておけば安心でしょうか。
気になる資金情報について説明していきましょう。

海外不動産購入は基本キャッシュで

海外不動産投資ではキャッシュで取引するのが一般的です。
東南アジアの多くの国は非居住者が住宅ローンを利用することができません。
そのため日本の不動産投資のように一部を自己資金で、残りを借入資金で賄っていくことができないのです。

しかし、東南アジアは不動産価格が安いのでキャッシュでも購入しやすくなっています。
高級住宅街にある物件でも1300万円前後の価格ですし、完成前のプレビルド物件なら1000万円以下の価格で購入することもできます。

必要な自己資金の目安

どのくらい自己資金を用意しておいたら海外不動産投資を始められるでしょうか。
東南アジアのどの国へ投資をするかによって変わってきます。
フィリピンやタイは不動産価格が高くなっているため、1500万円から2000万円程度は必要です。
一方、手頃な不動産物件が多いカンボジアやインドネシアでは、700万円から800万円で購入することができます。

国によっては全額キャッシュですぐに買わなくても頭金を支払うことで物件を購入していけます。
頭金は物件価格の15%前後が相場です。

国内銀行からの融資は絶対無理なのか

東南アジアへの海外不動産投資で、国内銀行から融資を受けることは不可能ではありません。
国内でも海外不動産投資をサポートしている銀行が複数あります

平均的な借入可能金額は1000万円から2億円で、返済期間は最長35年です。
借入金利は2.8%から3.6%となっています。

民間銀行以外では、日本政策金融公庫が海外不動産投資のための融資を行っています。
不動産運用をしている事業者向けの融資になっており、7200万円の融資を返済期間最長20年の条件で受けられます。

東南アジアへの海外不動産投資を失敗させない3つの注意ポイント 

初めてでも東南アジアへの海外不動産投資を失敗させないため、覚えておくべき3つの注意ポイントを紹介します。

投資国選び

最初の注意ポイントは投資国選びです。
東南アジアは国によって投資リスクや物件の価格帯が大きく変わります
経済成長率に加えて、為替相場の動向や都市開発の可能性などを考えて国を選んでください。

初心者投資家が国を選ぶときには、日本語でコミュニケーションがとれる実績ある不動産仲介会社が見つけられるかどうか、外国人投資家が物件を買いやすいかどうかをポイントにして投資国を選んでください。

リスクに注意

東南アジアへの海外不動産投資は常にリスクが存在します。
リスクの項で説明したような点をしっかりと覚えておいてください。
特に為替リスクに気をつけるようにしましょう。
アメリカドルで不動産取引ができる国を選ぶことや、リスク分散のために複数の通貨で資産を保有することができます。

新興国は急に政権が変わることがあります。
政権が変わると不動産売買の法律や税制も変更されます。
新しい指導者の政策次第では物件価値が下がることもあります。
政治リスク対策として、地元で実績のある不動産会社と定期的にコミュニケーションを取り、政情が不安定になってきたらすぐに対処できる体制を整えておくことが大切です。

ビジネスパートナーを付ける

記事の中で何度も、東南アジアへの海外不動産投資では不動産仲介会社の存在が大切であると書いています。
現地の不動産事情と法律に詳しく、実績のある会社をビジネスパートナーにすることが成功のためには欠かせません。
信頼できる会社を見つけられれば、不動産購入だけでなく不動産の管理も依頼することができます。

依頼する不動産仲介会社を選ぶときには3つの点に注目してください。

  • 実績
  • 連絡が早い
  • 必要な資格を持っている

一つ目は、東南アジアへの海外不動産投資実績が豊富かどうかです。
会社のホームページから実績を確認することができますし、どんな物件を紹介しているかでも実績を判断することができます。
現地の資産価値が高い不動産やデベロッパー案件情報を提供している会社は、地元業者から信用されている証拠です。
利回りが良い優良案件の情報は、地元業者から信頼されていないと得られないからです。

契約内容や物件について質問したとき、返事をすぐにくれる連絡が早い会社は信頼できます。
逆に連絡が遅い会社や、問い合わせ内容に明確に答えていない会社は気をつけた方が良いです。
海外不動産投資はトラブルが起きるリスクが高いので、すぐに連絡が取れるかどうかは大切なポイントです。

東南アジアへの海外不動産投資では、現地で不動産を取得するために特定の資格が必要なことがあります。
投資先の国で不動産売買を仲介するのに必要な資格を持っている会社かどうか確認しておきましょう。

不動産仲介会社を選ぶ際には複数の業者へ問い合わせ、各社の対応を確かめるようにしてください。

こざかな生徒
こざかな生徒

できるだけリスクを避けるには、不動産仲介会社選びが大切なんですね

信頼できる会社を見つけられれば、安心して東南アジアへの海外不動産投資をしていけますよ

クジラ先生
クジラ先生

東南アジアへの海外不動産投資が人気な理由は、日本の不動産投資に魅力がなくなってきていることです。
日本は出生率と人口減少率が年々低下しているため、不動産需要が頭打ちになることが目に見えています。
将来性のない日本より人口が増え続け、経済成長も著しい東南アジアへ投資をしようという投資家が増えているのです。

東南アジアの不動産は利回りが高いことも人気の理由です。
表面利回りで比較すると、日本の2倍から3倍も高くなっています。
不動産価格も管理費も安い東南アジアは効率よく利益を出していける魅力があります。
しかし、為替変動リスクや地元の物件情報が把握しにくいなどのリスクがあることも忘れないでください。

東南アジアへの海外不動産投資を成功させるには、信頼できる不動産仲介会社を見つけることが大切です。

この記事の監修・執筆者

未来不動産コンサルタント株式会社

代表取締役 小川 樹恵子

保有資格:不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸経営不動産管理士、FP2級、証券外務員2種、貸金取扱業務取扱主任者

【本サイト(鯨鑑定士の不動産売却・投資)のメイン監修者】2007年から2014年の間に、個人の不動産鑑定事務所ほか、住友不動産株式会社に勤務し、不動産鑑定評価実務や不動産売買の経験を積み、「不動産の鑑定評価から売却・購入までワンストップ対応!」をモットーに、2014年未来不動産コンサルタント株式会社を設立し、現在は、不動産鑑定・不動産売買のほか不動産実務等の講師なども務めている。

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