何らかの理由があって、新築マイホームを購入したけども早々に売却しなければならなくなった!
こういった事情で新築物件や、築浅物件のマイホームを手放さなければならなくなったという事情がある方は、どうすれば一番効率よく高く売却が可能になるのか、今回の記事を読んで一緒に勉強していきましょう。
新築したばかりのマイホームをすぐに売却するというのは、あまり実生活で多いケースではないと思いますが、それだけに予め知っておきたい基礎的なことが多くあります。
また中古物件と築浅物件、新築物件などでどの程度の違いがあるのかも合わせて見ていきたいと思います。
新築物件と築浅物件の定義
新築物件 | 築浅物件 |
現在建築中の建物のもの | 完成後1年以上で3年未満のもの |
完成後1年未満で、未使用・未入居のもの | 完成後1年未満でも入居・使用されたもの |
建てたばかりの新築や築浅物件を売却する場合、早いほうがいい
これは新築物件と築浅物件とで、売却する際の取り扱いがかなり変わってしまうことに理由があります。
そんなつもりはなかったのに、家具を入れで転居手続きを終え、買い手が見つかったらすぐ退去すればいいかな、と考えて「買い手が見つかるまでの仮住まい」のつもりで住んでしまうと、新築で売りに出すことができなくなってしまいます。
どれだけ丁寧に小さな傷もつけないように住んでいたとしても、扱い上は築浅物件にされてしまいます。
こういったことを知らずに「新築なので」と売りに出そうとすると、かなり大きな損失になってしまうケースがあるのでしっかりと注意して計画しましよう。
新築物件と築浅物件との違いはなに?
まず最初に、新築物件と築浅物件との違いについてしっかりと理解しておく必要があります。
新築物件は、新築されてから1年間、1度も誰も住んだことがない物件のことを指し、築浅物件とは新築されてから一度でも住んだことがある物件のことを指します。
なので、新築引き渡しを終えてから一週間後に入居し、それからたったの1日で売却する場合でも「築浅物件」となります。
また、新築引き渡しを終えてから11ヶ月後までずっと入居しなかった場合、そこで売却する場合は「新築物件」として取り扱われます。
実際にはマイホームを購入したのに、引き渡し後に1度も入居しないという状況はほとんどありえないと思いますので、建築中に何らかの理由が起こって、完成したらすぐに売却することにしていた場合や、デベロッパーや工務店などが「建売住宅」として、最初から販売目的で建築するような場合多くがこれに当てはまります。
また、仮に住宅ローンを組んで返済中だったり、これから返済するという場合だと売却することは認められません。さらに売却に関して思いの外高額な手数料の負担がかかることも忘れてはならない事項です。
次から一つずつ内容を見ていきましょう。
新築物件や築浅物件はなぜ早く売るほうがいいのか
竣工(建物が完成すること)してから1年以内かどうかだけでも最高のステータスである「新築」で販売できる可能性があるわけですから、売りに出されてるマイホームは築年数が浅ければ浅いほど需要が高いため、高価格で売ることが可能になりやすいのです。
日本では特に新築神話が根強く支持さえている傾向があり、不動産物件の中でも「新築」とラベルがつけられた物件は、新築販売価格そのままで値引きをしなくても十分に売れる可能性があります。
築浅物件でも、特に築5年以下のマイホームは超人気
また、新築ではないにしても築浅物件で築年数が5年を超えていない物件は市場価格からしても、かなり高額で販売できることも多いのです。
クルマでも、中古車でも新型モデルは、新車で買うよりちょっと安めくらいでも売れるので、そこに需要の高さが現れているというわけです。
立地条件などによっては、新築購入価格より高く売れるというケースもあるくらいです。
一般社団法人 不動産流通経営協会が2019年に発表した調査統計によると、築4年ほど経過したマイホーム物件のうち、およそ7割程度が新築したときの購入価格か、それ以上の価格で販売することができたという結果となっているようです。
同社の購入者アンケートによると、初めて住宅を購入する人で新築住宅購入希望者は、延べ床面積に関わらず「新築住宅のみ」を探す割合が高いことが分かっており、およそ7割もの購入希望者は新築や築浅物件を求めています。
住宅購入にあたって探した物件の種別(既存住宅購入に対する意識 より)
調査年度 | 新築住宅のみを検討 | 主に新築物件中心 | 築年数にはこだわらない |
2017年度 | 47.1% | 30.4% | 20.9% |
2018年度 | 53.2% | 28.5% | 17.1% |
2019年度 | 48.7% | 29.7% | 20.2% |
ただし、この結果は首都圏域での立地条件良好な地域に限られているため、全国的に一概にこうだとは言い切れない点には注意が必要です。
とはいえ、同程度の立地条件に並ぶ築7年と築4年の2件のマイホーム売却物件があったとするなら、明らかに築浅物件のほうが高値が付きやすいのは、データから見ても言うまでもありません。
築年数と販売価格とで目安差はあるの?
販売価格は築年数とともに下落していきますが、例えば鉄筋コンクリート造のマンションと戸建ての木造住宅とでは下落率が違います。
これはあくまで統計結果ですが、例えばマンションの築3年での販売価格は新築時の95%、木造で88%。
これが築5年になるとマンションは92%、木造住宅は72%と、明らかに下落差が大きくついてしまいます。
これも、国土交通省の調べで分かっている市場価格の調査統計結果です。
中古マンションと木造中古戸建住宅の資産価値の減少一覧(新築購入価格からの目減り目安)
築3年 | 築5年 | 築10年 | 築15年 | 築20年 |
95% | 92% | 82% | 71% | 60% |
88% | 72% | 45% | 25% | 17% |
早ければ早いほど、直後のシーズンに高値で売れやすい
築浅物件を売却したいという場合は、まあそのうちに良い買い手がつけばいいな…と悠長に考えている間にも、市場価格はどんどんと下落しています。
特に新築1年未満で、まだ入居したことがないのならなおさら、可能な限り先手で売却することを視野に入れておくほうが良いでしょう。
最も近い次の転居シーズンになった時にはもう、売りに出しておかないと無用な損をしてしまうかも知れないのですから。
実際に築浅物件や新築物件を売りに出す際に必要な注意点
いくら早期売却を検討したほうが良いといっても、慌てて投げ売りしてしまうのもまた、急いては事を仕損じることになります。
最低限の築浅物件売却の基礎知識を身につけた上で、しっかりと落ち着いて冷静に「効率のいい早期売却」を心がけるとようにしましょう。
次からは、売却に関しての注意点などを解説していきます。
勉強になります!
新築したばかりでも住居したら扱い上「中古物件」になる
前章でも述べましたが、一度入居をしてしまうと、たとえ今月竣工したばかりの新築ホヤホヤ物件であっても「中古」の扱いになります。
この根拠は品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)によって定めれています。
なので、築浅物件かどうかというよりは、誰かが1回でも入居したかどうかがポイントとなります。
ちなみに誰もまだ入居していない物件であったとしても、築1年を超えた場合は「中古」の扱いを受けます。
築浅=中古 と解釈して良いです。
新築か中古か、わずかな違いで大きな差となる理由:税金
買い主にとって、築浅でも中古物件には、いくつか大きなデメリットが存在しているのです。
一つ目の大きな理由は「税制の特例が受けられなくなる」ということです。
税とは、おもに固定資産税を指していますが、行政によって新築戸建を購入して入居した場合には木造などの戸建て住宅の場合で3年間、マンションの場合で5年間もの期間、固定資産税を半額にする特例があります。
これは行政が世帯に対して、持ち家を推進する理由からきています。
地域や行政によって税率は一定ではないですが、例えば新築で2,500万円の住宅を購入したとすると、年税額はおよそ23万円ほどになります。
しかし、これが新築で購入するとその半額、11万5千円に軽減されるので、戸建ての場合だとそれが3年間となると、なんと総額34.5万円も節税ができるのです。
これにより、買い主にとっては、新築価格とほぼ同額だとすると毎年の支払い軽減メリットがなくなるため「だったら新築がいいかな」となってしまいやすいのです。
2500万円の住宅を新築した場合と中古物件を購入した場合の固定資産税額の特例有無の差額
特例なしの場合(中古) | 特例ありの場合(新築) |
225,000円 | 112,500円 |
213,700円 | 106,800円 |
198,700円 | 99,400円 |
新築か中古か、わずかな違いで大きな差となる理由:耐用年数の減少
当然ですが真っ更の新築からすると、わずかに年月が経っている分、様々な消耗や外装などの劣化が比較的早くなりますので、築浅といっても3年~5年ほど経った物件は、新築と比べるとやはり敬遠されがちになります。
特に木造や軽量鉄骨造での戸建ての場合、10年目には少し大掛かりな全体点検を行う時期にも差し掛かり、その際に外装や設備器具(給湯器や放送・電話通信設備など)が更新時期を迎えることもあります。
給湯器や空調など、備え付けの設備機器は10年を目安に交換の時期とされていることから、外壁の塗替えや防水や補強工事などのリノベーションを含めると、修繕費も近い将来に、それなりにかかってくることも懸念されます。一般的に外装の防水メンテナンスでは、100~200万円ほどが費用の相場です。
しかし逆に、相場よりも安く売りに出されてるのなら、興味を持って検討する人も増えてきますが、それだと売り主にとってはちょっと困りものになってしまいがちです。
このような理由もあり、売り主の立場だと、築6年以上の戸建て住宅の場合は特に資産価値としての目減りが早くなるということを肝に銘じておく必要があります。
新築か中古か、わずかな違いで大きな差となる理由:保証期間
2020年以前、瑕疵担保責任という民法上の決まりがありましたが、これが中古住宅の保証期間の定めでした。
この瑕疵担保責任は、法律の改正により「契約不適合責任」という保証内容に置き換わることになりました。
この法律の細かな違いなどの解説は今回割愛しますが、売り主には住宅を引き渡したあとで不具合や欠陥などが発見された場合に買い主にそれを保証する義務が発生するようになります。
しかし、この契約不適合責任の「期間」については明確に何年間という決まりは設けられておらず、一般的には契約時の取り決めにより、1~2年程度の保証期間を設定することがほとんど、となります。
中古物件の売買契約においてはこのように「建築後何年間」という保証の法的な強制力が伴わないのです。
しかし逆に、新築物件の場合だと売り主(施工業者)には、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)という法律が適用され、新築引き渡し後の住宅について最低で10年間の不適合責任保証が課せられています。
ただ、これは施工業者や不動産業者から「新築を購入した買い主」に与えられる保証であって、建築後に第三者に売り渡した場合は「売買契約」が適用されるため、新たな買い主は新築の扱いにはならない点に注意が必要です。
このように、10年間という総合的な保証期間が伴わななくなる点も、買い主にとっては大きなデメリットになってしまう、という点を忘れてはなりません。
住宅ローンの残債があると、売れない?
築浅物件や新築物件を売却する際には前提中の前提となる話ですが、もしローンの残債が残っている場合売却することはできません。
なぜなら残債中は、金融機関からそのマイホームに担保としての「抵当権」をつけられているからです。
当然のことながら、まだ残債があって、売却代金で返済にあてるつもりで売却した場合、もし売却に関する手続や諸費用などを支払うと「資金が足りない」となる場合、その売却方法では非常に危険です。
後ほど売却に関しての諸費用や税金などについても解説しますが、ローンの残債=売却費でトントンになるはずと思っていると、後日思わぬ出費で大赤字となる可能性があります。
住宅ローンが余裕を持って完済できるような売買資金計画を立てた上で、売却に移行するようにしましょう。
基本的には、残債には元本に対しての利息が含まれているため、購入費と同額で売れればOKだと思っていると大きな誤算になります。
売却の際には不動産業者の担当者に、資金計画もしっかりとつつがなく伝えて、互いに把握してもらうようにしておきましょう。
住宅の売却時にはどのくらいの「経費」がかかる?
ざっと項目を上げますと、まず不動産業者への仲介手数料です。これには手数料なので消費税もかかりますし、広告や募集の際に集客など便宜を計らうように経費をかけた場合は、その実費も負担しなければなりません。
次に、租税関係の費用です。高額な売買取引の際には「印紙税」という租税がかかるのと、売却した価格が購入価格を上回っていた場合だと「一時的な利益」が出ますので、その利益に対しての所得税もかかってきます。
また所得税がかかるということは、少し遅れて地方税である住民税もそれに伴って課税されます。
また、ローンの残債がある場合は抵当権を抹消するための法務局への抹消登録費用と、それを司法書士に依頼する場合にも報酬がかかってきます。
最後に、金融機関へも完済する時に特に事務手続きが必要になるため「返済手数料」がかかります。
これらの総額で「結局いくらなの?」と聞きたいところですが、譲渡所得税という項目は売却価格と購入価格との「差額」によってかなり変動しますので一概には言えませんが、
それ以外の事務手数料から固定費などを総合すると、3000万円のマイホームを売却し、利益が出ないという場合でも概算で100~200万円ほど予算を見込んでおく必要があるでしょう。
譲渡所得税については、築浅物件売却で利益が出た場合だと税率がかなり高く設定されています。
新築後、5年未満で売却して儲かった場合だと短期譲渡所得という計算になり、税率は最高額で課税されるため、この点にも十分な注意が必要です。
売却するときにかかってくる費用や経費一覧
額面の計算目安 | 支払い期日 |
売却額に対しての3%+60,000円に消費税を加算 | 契約時と売却後 |
1,000~60,000円(額面により変動) | 契約書締結のとき |
1,000円に司法書士などの報酬料を加算 | 移転登記のタイミング |
一般的に5千~3万円程度 | 住宅ローン完済時 |
短期か長期かで異なるが収益の15または31%程度 | 確定申告の際に計算 |
短期か長期かで異なるが収益の5%または9% | 確定申告後に納税通知 |
売却したあとで思わぬ請求が来る可能性があることを知っておく
自分が買い主になった場合を想定すると、当然のことなのですが、買い主側から「クレーム」を申告されるケースもないとは言い切れません。
これは、建物そのものに重大な欠陥や施工不良が見つかった場合や、マイホームとしての機能や性能が十分に備わっていなかったことが発覚した場合だけにとどまりませんね。
例えば、天井裏に気づかない程度の雨漏れが発見されたという場合や、設備機器から水漏れがしていた場合、
基礎コンクリートに大きめの亀裂があった場合、外壁の防水が切れて微妙に浸水していた場合、などケース・バイ・ケースですが、売った側からすると「ええ、そんなことがあったのですか」では済まされないのが契約不適合責任という意味合いです。
明らかに施工的な不具合ではなくても、売り主からすると「その程度の細かな部分は…」と言いたくなる場面もありますが、買い主からするとずっと住み続ける家だから気になり続けるので、ちゃんと治してから引き渡して欲しかった、となる場合が多いです。
売り主側からすると些細な不具合であっても、真摯に対応するほかはありません。こういった場合で修繕費や対応保証などで出費が伴うケースもないとは言い切れないのです。
なお、契約不適合責任は売却後に1~2年間などの期間を設けられている事が多いため、その期間中は買い主からの申し出に対して真摯に応対する必要があります。
お互いに、より良い取引になるための心得
売却物件を成功させるためには、物件の好条件さを売りにするだけではなく、売り主そのものについてのPRも十分に行っておくことがよりベターな選択肢です。
売り主・買い主がお互いスムーズに売却取引終了にたどり着くためのアドバイスなども踏まえて解説します。
買い主の不安感を払拭するような売却理由を申告する
結果的に、買い主の心配を打ち消すような売却理由を最初に提示しておくことが、無用な不信感や値引き要求を避けるコツとなっていきます。
新築や築浅物件に対しての買い主の不安感というのは、何よりもその建物に「欠陥や住むことに対してネガティブ要素があるのではないか」と勘ぐってしまうところにあります。
新築で建てて間もないのにすぐ転居する(住まない)のは、きっと建物や環境に問題があるはず、と考えるのが普通です。
そういった無用な心配を助長させないためにも、売却の理由は正直に、明確に伝えておくことが肝心です。
例えば「遠方へ転勤になりやむを得ず手放さざるを得なくなった」「離婚や身内に不幸があって実家で付き添いや介護のために住めなくなった」など、明確で生活上の理由に基因していることが目的であるなら、物件に対しての問題点や不安感はかなり払拭できるため、商談がスムーズに進みやすいのです。
売却するマイホームに実は隠しておきたい理由がある場合
マイホームそのものに問題がなくても、例えば本当のところは、近隣の騒音トラブルが原因で眠れない、ある一定の時期になると周辺の異臭がひどい、など環境的な原因もあって「値引きされたくない」がためにそういった理由を意図的に隠したまま売却に進むのは非常に危険です。
こういった心理的な問題を買い主に隠したまま引き渡してしまうと売り主は「契約不適合責任」を問われます。
安心して豊かに暮らすための住居の用途にこのような問題があったことが後日買い主から申告されると、改善要求や賠償請求につながる可能性が非常に高いため、このようなネガティブな問題があっても包み隠さずPRしなければならないのです。
販売に移行したら、きれいな状態で内覧を行う
これも買い手側からすると当たり前のことですが、細やかな部分まで掃除がされていない室内だったり、モノが乱雑に溢れてたり、ペットのニオイが残ったままだったり、生活感が強く反映されたままの状態で内覧に望むと購入者の印象はかなりマイナスに動いてしまいます。
キッチンやお風呂場なども油汚れがよく落ちていなかったり、鏡に水アカがついていたり、浴室にカビやシミなどが目立ってたり、洗面台に髪の毛が絡みついていたりすると、新しい入居者が見て「自分はこうはなりたくないなあ」と感じさせてしまったら、その時点で購買意欲を減らしてしまい、大幅な値引きを要求されるという流れになりすいのです。
たんに掃除をしておけばいいだろうという程度ではなかなか高値はつきづらく、モノや本、家財などが溢れているような状態で内覧に臨むなどは絶対に避けたほうがいいです。
分かりました!
値引き要求の問題だけではなく、販売好機まで逃すと元も子もないので必ず最大限に綺麗にしておきましょう。
実際の販売に向けて具体的な流れを解説
築浅物件や新築物件として売りに出す際の流れを大雑把に解説していきます。まずは売り出しにかかる前に「契約に対しての準備」などを完全に済ませておく必要があり、その後に売り出しを開始し、契約者が決まったら売出し完了の流れとなっていきます。
売却に際して仲介してくれる「不動産業者」を選定する
特に築浅物件や新築物件の場合だと、専門的な知識や販売実績がないと中々知らないことも多いため、仲介をお願いする不動産業者は慎重に選ぶべきです。
不動産業者は、外科や内科などの病院とよく似ていて「賃貸アパートが得意」「中古マンションの売買仲介が専門」など専門分野のジャンルが多岐に渡っています。
このような理由もあり、できる限り築浅物件や新築物件の「販売」が得意な不動産業者をまずは選定することが何より大事なことです。
最初に、ここに多大な時間をかけてでも何でも相談できる、自分にあった不動産業者をしっかりと選定することが必要です。
売却のフロー
順番として、大まかには以下のような流れになります。
1.売却相談・査定依頼
2.媒介(仲介)契約
3.売却準備・売出し
4.内覧対応
5.売買条件決定
6.引き渡し
この際、2~6までのすべてにおいて、契約した不動産業者の「営業マン」と一緒に、販売活動をパートナーとしてお付き合いしていくことになります。
なので信頼ができる営業マンとペアを組むことができるかどうかが、売却を成功させるための大きな要因となっていく、と言っても過言ではないでしょう。
もちろん会社そのものの実績も大事ですが、それだけで選ぶのは早計です。
営業マンの実務としての経験値や、査定に関しての結果や理由などをしっかり分かりやすく丁寧に伝えてくれるかどうか、相談事や心配事に親身になって対応してくれるか、など「仕事ができるか」だけではなく、あなた自身に寄り添って丁寧にケアやサポートをしてくれる人かどうかもしっかりと見極める必要があるのです。
まずは営業マンに「売却の査定」を依頼し、納得のいく内容だったら「媒介契約」を締結して売出しにかかっていきましょう。
内覧の対応と集客・売却活動の実行
さきにも説明したとおり「内覧の準備」は非常に重要なポイントです。営業マンが集客したお客様を内覧に誘導する際に、この時点ですでに「すぐにでも引き渡しができる」状態にしておかなければなりません。
媒体契約を行ってから販売完了するまでに、およそ2ヶ月から半年ほどかかる場合もあります。
すぐに買い手がつく場合ならいいですが、ほとんどの買い主は複数の物件を掛け持ちして比較検討していますので、即決で売買契約となるのはまれです。
なので、内覧準備も「一度入念に掃除したからもういいや」というわけにはいきません。買い手が見つかるまでは、定期的に清掃とメンテナンスを忘れないようにしましょう。
比較的、長丁場となりますので、内覧のスケジュール調整に参加し積極的に販売活動に協力するようにしていきましょう。
買い手が決まったら、売買契約から引き渡しへ
購入者が契約の意思を決めたら、いよいよ契約へと進みます。ここで手続きがスムーズに進むと物件は「売約済み」となり、売却活動はまもなく終盤に差し掛かります。
売却に関して必要な条件などを売り主・買い主の双方でしっかりと話し合って売買条件を個別に決めていきます。
すべての条件が一致し決定すれば、担当の営業マンが仲介に入り最終的に売却活動を締結し、入金を待ちます。
入金が確認できたら、マイホームの名義変更を行い名義変更手続きへと進みます。
この時に「登記」が必要になるので司法書士などに手続きを委任し、無事に変更できたら売却活動は完了となります。
買い主がどういった方かはまちまちですので、住宅ローン審査が通ってからの入金というケースも多く、その場合は融資非承認でまたの機会という場合もありますので、諦めずに引き続き売却活動を継続していきましょう。
まとめ
ここまで新築物件や築浅物件の販売について、大まかな流れと手順、注意点などをお伝えしてきましたがいかがでしたでしょうか。
とても勉強になりました。
販売活動に関しても、売却を決めてから売買契約まで数ヶ月の期間がかかることも考えると、その期間中も「価値の目減り」は進んでいくことになります。
いったん売却をすると決めたなら、いかに早めに売却活動に進むことが大事かがご理解いただけたかと思います。
一度でも住んだ途端に資産価値が大きく目減りする新築・築浅物件では、売却時期が遅れれば遅れるほど買い主の条件からは劣ってきます。
つまりは、いかに早めに理想的な腕利き営業マンに出会うかが必要な要素となるため、不動産業者の選定や査定依頼も早めに決断して相談しておくことが重要となるのです。